幽霊峠、山登りのきっかけになった所である。
丹波多紀アルプスの主峰三岳へ最短の登山口がオオタワ、一部で幽霊峠と言われている。

登山口の下見のため、篠山を北へ走る、農家の軒先をすり抜け、道は山道へと変わる、古くなった舗装路が寂れた印象を与えた。自宅を遅く出たので峠に着いた時には、陽は西に傾き辺りは薄暗くなっていた。

幽霊峠は三岳(793m)と小金ガ岳(725m)の稜線に在り、展望はかなり良い。
駐車スペースと登山口の確認をした、崖側にせり出した駐車場からは何処まで続くとも知れない山々が目の前にあった、薄暗い中でも改めて展望の良さに驚かされた。山々は幾重にも列なり目のとどかない先へと続いていた。

雄大なスペースの中にいた・・・
何時の間にか日も暮れ大きな闇に包まれていた、何処からともなく闇の音が聞えて来た。

山の夜風は冷たい、逃げる様に車に戻り、ドアーを閉めた。

1998早春    闇の音     池田秀信

98.4.20 タチツボスミ立壷菫

98.4.20 ツツジ躑躅 (三岳)

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